ホワイトニングとコーヒー 最終回
こんにちは。藤沢ギフト歯科・矯正歯科の黒木です。
ようやくホワイトニングとコーヒーについての話の最終回です。
私のホワイトニングも無事に終わりました。
私がホワイトニングを完遂できたのには、2つの理由があります。1つ目はある論文を読んでモチベーションを保てたこと、2つ目は使用時間が短くて済むホワイトニング剤を使ったことです。
私はコーヒーをよく飲むので、ホワイトニングをしても意味がないと思っていました。しかし、たまたま見つけた、「ホワイトニング前後における歯質への着色量の変化に関する研究」という論文を読んで考えが変わったのです。これは2007年に日本歯科保存学会誌に発表されていたものでした。
序文にはこのような記載があります。
「ホワイトニングは永続的なものではなく、時間とともに色が戻ってしまう。これは着色飲食物によるものだと考えられている。特にホワイトニング直後は歯の表面がザラザラになっているとされ、着色飲食物の摂取は控えることが推奨される。」
「そこで我々は、ホワイトニングの前後では歯への着色の仕方が変わるという仮説を立てて、これを検証することにした。」
ふむふむ。
さて、ここまで読まれて、どう感じたでしょうか?
私は、この論文では、ホワイトニング直後は今までより歯がザラザラになってるから、着色しやすいってことを証明したいのね。
と思いました。
ところが、結果が違ったのです!そこが面白いところです。
実験方法を示します。
①歯の色を調べる(対象となった歯は、何らかの理由で抜かれた、人の前歯です。)
②歯を缶コーヒーに24時間漬け込んだ後に、色を調べる。
③それらをホワイトニングした後に、色を調べる。
④再び缶コーヒーに24時間漬け込んで、色を調べる。
おお!コーヒーにつけ込むなんて面白い(笑)
色の変化は明るさや白さを基準に調べたようです。
結果は以下です。
<明るさ>
・歯は、コーヒーにつけることで暗くなった。・・・①
・ホワイトニングにより、歯はコーヒーにつける前よりも明るくなった。
・ホワイトニング後の歯は、コーヒーにつけることで暗くなったが、①ほど暗くはならなかった。つまり、ホワイトニング後の歯の方がコーヒーの影響で暗くなりにくかった。
・ただし、ホワイトニング前の歯と、ホワイトニング後にコーヒーにつけた歯の明るさは同じくらいだった。
整理しましょう。
最初の歯の状態をA、
コーヒーにつけた後をB、
ホワイトニング後がCで、
ホワイトニング後にコーヒーにつけてDになるということにします。
AよりBが暗くて、Cは明るくて、DはAと同じくらいです。
つまり、明るさは、B<A=D<C です。
私は普段から、コーヒーを飲むので、おそらくBの状態です。
ホワイトニングをすれば、CかDになれますから、ほぼ確実に明るくなると思われます。
さて、次に白さの結果を見てみましょう。
<白さ>
・ホワイトニング前の歯は、コーヒーにつけてもほとんど変化がなかった。
・ホワイトニングにより、歯は白くなった。
・ホワイトニング後の歯は、コーヒーにつけることで白さが減ったが、ホワイトニング前の歯よりも白い状態を保った。
先ほどと同じように整理です。
ホワイトニング前の歯はA、コーヒーにつけるとB、ホワイトニング後がC、その後にコーヒーにつけるとDです。
白さは、A=B<D<C と整理できます。
普段がBですから、ホワイトニングにより、CかDになり、白くなるのです。
以上の結果より、ホワイトニングをすることで、私の場合はたとえコーヒーを飲んでいても、歯は白く明るくなる、ということが分かりました。しかも、ホワイトニング後の方が、コーヒーを飲んでも色が暗くなりにくいということも分かったのです。
私は、この論文を読み、それならちゃんとやってみようという気になったのです。
さて、実際の結果は以下のようになりました。
白くなってますよね!?左が6月の写真で、右が先日(9/25)撮影したものです。カメラの設定はもちろん同じです。
スタッフには進捗を見てもらっていましたが、歯を見せて、「白くなった?」と聞くたびに、「もともと白いんで、変わってないです。」と辛辣な言葉を投げつけられていました(笑)
結果が出てなかったらブログ書けないじゃん。と思っていたのですが、ちゃんと白くなっていたのです!よかった〜。
私がホワイトニングを完遂できた2つ目の理由は、「使用時間が短くて良いホワイトニング剤を使用した」ということでした。
実際に使用したのは、ポーラナイト22%です。
当院でもともと使用しているものはオパールエッセンス10%で、2時間の使用が必要です。2時間も起床時につけてて、飲食できないのはかなりめんどくさいです。
裏技として、寝てる間ずっとつけている方法もあるのですが、強い知覚過敏症状が出る可能性があるので、全くしみない人以外には推奨できません。なお、正規品付属の説明書には「最長2時間を限度とする」と記載されています。
ポーラナイト22%はオパールエッセンス10%よりも過酸化尿素の濃度が2倍以上あるので、使用時間は45分で良いのです!
これは私にとって画期的でした。お風呂に入る前に、歯磨きして、ホワイトニングを開始。入浴後、ストレッチなどしていれば45分経過です。
しみなければ、時間は多少伸ばしても良いかと思い、60分つけていることもありました。
ホワイトニングジェルをしっかり洗い流せてなくて、微量のジェルが残った状態で、一晩マウスピースをつけて寝たことが一回ありました。翌日は歯がかなり痛くて、痛み止めを飲んで過ごす必要がありました(笑)。それ以降は念入りにマウスピースを洗っています。皆様もご注意を。
さて、全3回にわたる、ホワイトニングとコーヒーの話もこれでおしまいです。
ホワイトニングをしながらでもコーヒーは楽しめることがわかりました♬
コーヒーが飲めないからといってホワイトニングを諦めている方には朗報になるのではないでしょうか。
藤沢市にお住いの方も、そうでない方も、ホームホワイトニングにご興味のある方はぜひ藤沢ギフト歯科・矯正歯科までご連絡ください。コーヒーは意外に大丈夫ですよ、とこっそりお伝えします。
ポーラナイト22%の取り扱いも開始いたします!