歯が黄ばむ原因について
- 外因性のステイン
- エナメル質内の有機物の変色
- 象牙質の厚みの変化
各患者さん専用のマウスピースを医院で作成し、マウスピースにホワイトニングジェルを入れて装着し、
ホワイトニングを行う方法がホームホワイトニングです。
一方、歯科医院で歯にホワイトニングジェルを塗布し、ライトを当てることで歯を白くする方法は、オフィスホワイトニングと呼ばれます。
次の写真は院長の黒木がホームホワイトニングを行なった、ビフォーアフターの写真です。
白くなっていることがお分かりいただけるかと思います。
詳しくは、院長ブログ、症例集にありますので、ぜひご覧ください。
歯が黄ばむ原因は、主に3つです。
1つ目は外因性のステインです。
色の強い飲食物やタバコのヤニなどの色素が歯の表面に付着することで歯が黄ばみます。これは、歯のクリーニングを行うことで、除去できますので、ホワイトニングの対象にはなりません。
2つ目の原因は、エナメル質内の有機物の変色です。
エナメル質は歯の最も外側にある構造で、2〜3mmの厚みがあり、無色透明です。ほとんどが無機物でできていますが、有機物が数%含まれており、この有機物が変色することで、歯が黄ばみます。
3つ目の原因は、象牙質の厚みの変化です。
象牙質はエナメル質の内側にある構造で、もともと少し黄ばんでいます。普通の歯は、黄色味がかっているのですが、これは無色透明のエナメル質を象牙質の色が通過して見えているからです。加齢とともに、象牙質は厚みを増していくので、歯が黄ばみます。
ホワイトニングにより、エナメル質内の有機物の漂白が可能です。
過酸化水素という成分が、フリーラジカルを発生させ、有機物を酸化・分解することで漂白作用を示します。
また、エナメル質の構造を一時的に変化させることで、象牙質の色が透けにくくなり、白く見えるという作用もあります。
これはマスキング効果といわれ、ホワイトニング直後に歯がかなり白く見えるのは、この効果が際立っているためです。マスキング効果は数日で落ち着くと言われています。
当院ではオパールエッセンスというメジャーなホワイトニングジェルを使用します。自宅で簡単にホワイトニングが可能で、効果も高いものです。
当院では、オパールエッセンス10%とポーラナイト22%を用意しています。
オパールエッセンスシリーズは非常にメジャーなホワイトニングジェルで、日本でもよく取り扱われています。様々な濃度のものが販売されていますが、当院で取り扱っているのは、過酸化尿素が10%含まれているものです。
過酸化尿素から過酸化水素が発生し、ホワイトニング効果を示します。濃度が高くないため、知覚過敏などの不快な症状が出にくいのですが、ホワイトニング効果は比較的マイルドです。1日2時間程度が標準的な使用時間の目安ですが、より効果を得たい場合は、時間を長くすることも可能です。
ポーラナイト22%はオパールエッセンスに比べると日本での流通は少ないホワイトニング剤です。当院では過酸化尿素が22%含まれる高濃度のものを取り扱っています。
作用機序をオパールエッセンスと同様ですが、濃度が高いため1日45分程度の短時間の使用で効果が得られます。しかし、その分知覚過敏症状が出やすいので、症状が出たら数日ホワイトニングを休むなど、使用に工夫が必要です。
オパール エッセンス 10% |
ポーラ ナイト 22% |
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有効成分 | 過酸化尿素10% | 過酸化尿素22% |
ホワイト ニング 時間 |
2時間〜 | 45分〜 |
期間 | 2週間 | 2週間 |
効果 | マイルド | 高い |
知覚過敏・ 痛み |
なし〜軽度 (個人差 大きい) |
なし〜 中等度 (個人差 大きい) |
明確なメカニズムは分かっていませんが、ホームホワイトニング用のジェルの成分が歯の表層から、内部に浸透することにより、知覚過敏症状(冷たいものなどがしみる)や自発痛(何もしてなくても痛い)が生じることがあります。
痛みが強い場合は、使用を中断し、医院へご相談ください。1日〜数日ホワイトニングを中断することで、痛みは消失し、またホワイトニングを再開することも可能です。
ホワイトニング期間中、およびホワイトニング終了後24時間以内は、カレー、コーヒー、赤ワイン等の有色飲食物の摂取を極力控えてください。また、喫煙も同様です。
コーヒーに関しては、ホワイトニング後の歯をコーヒーに漬け込んで、色の変化を観察したという実験があります。それによれば、コーヒーの影響はあったものの、ホワイトニング前より白い状態を保つことができたという結果が出ておりました。
詳しくは院長ブログ「ホワイトニングとコーヒー②」をご参照ください。
また、ホワイトニング後2〜3時間は、柑橘系の果物や、炭酸飲料などの酸性の強い飲食物を控えてください。
これは知覚過敏等の痛みを誘発しないようにするためです。
※【ホワイトニング後2〜3時間は控えて頂きたいもの】
※【ホワイトニング後24時間は控えて頂きたいもの】
メリット | 自宅で簡単にできる |
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ご自身の生活リズムに合わせてできる | |
痛みが小さい (軽度の知覚過敏が生じる) |
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デメリット | オフィスホワイトニング(歯科医院内で行うホワイトニング)に比べてホワイトニング効果はやや弱い |
痛みが小さいとはいえ、無痛ではない |
オパールエッセンス10% | ¥22,000(税込) (マウスピース作成費、ジェル2本) |
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ポーラナイト22% | ¥30,800(税込) (マウスピース作成費、ジェル4本) |
いずれも、クリーニング費用は別途約¥3,000程度かかります。
ホーム | オフィス | |
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期間 | 2週間 | 1日〜数日 |
白さ | 白さの限界値が高い | ある程度 まですぐに白くなる |
白さの 持続性 |
6ヶ月〜1年 | 2〜3ヶ月 |
ホームホワイトニングは濃度の低い薬剤を使用するため、ホワイトニング効果が得られるまで、時間がかかります。
しかし、白さの限界値が高く、持続性は長いと言われています。
マウスピースをお持ちであれば、2回目以降はジェルを購入するだけで、手軽にホワイトニングが可能です。
オフィスホワイトニングは、すぐにホワイトニング効果を得たい方にお勧めです。
(残念ながら当院では現在取り扱っておりません)
ある程度まですぐに白くなりますが、その分後戻りが早いとされています。
いずれの場合も、定期的に繰り返しホワイトニングを行うことで、白さを維持することが可能です。